座面圧迫型腰痛症例
【症例】2回の施術で消失した左腰痛・左膝痛
― 座面圧迫型+体幹偏位の複合パターン ―
■ 患者情報
- 30代男性
- 主訴:
・左腰部痛(腸骨上方)
・体幹前屈時痛
・左ケンプテスト陽性
・ランニング時の左膝痛(初回時は再現なし)
■ 結論(先に)
この症例は
座面圧迫型腰痛+片側荷重による体幹偏位(左偏重)
に分類される典型例です。
さらに細かく分解すると
- 骨盤後傾+腰椎後湾(座位由来)
- 左股関節周囲(腸腰筋・TFL)の機能低下
- 足部長差(右優位)
- 肩甲帯前方偏位 → 軽度側弯
という複合構造破綻型でした。
■ 初回評価(重要ポイント)
① 痛みの再現と軽減因子
- 体幹前屈 → 痛みあり
- 左ケンプテスト → 痛みあり
しかし
- 左ハムストリング把持 → 痛み半減
- 仙骨筋膜上方誘導 → 軽減
- 左腸腰筋の滑走誘導 → ケンプテストほぼ消失
👉 この時点で
「局所ではなく“張力伝達の問題”」
と判断
② 姿勢・構造評価
- 左脚のみ胡坐座りの癖
- 右足部の延長(足長差)
- 腰椎後湾(疑似座位で顕著)
- 左肩甲骨 外転・前方偏位
- 軽度の脊柱左凸Cカーブ
👉 つまり
左に潰れて、右で支える構造
■ 施術内容(構造順)
STEP1:接地面の修正
- 足部モビライゼーション
→ 足長差補正
👉 ここを飛ばすと再現性が落ちる
STEP2:股関節前面の解放
- 腸腰筋
- 大腿筋膜張筋
- 大腿前面
👉 座面圧迫型の“詰まり”を解除
STEP3:後面ラインの調整(鍼)
- 腰部〜ハムストリング〜下腿
👉 張力バランスの再配分
STEP4:中殿筋・TFLの再調整
- 側臥位で緩める
STEP5:座位構造の再教育(最重要)
疑似座位で
- 骨盤垂直化
- 腰椎前弯再獲得
👉 この症例の核心
STEP6:上半身の補正
- 肩甲骨モビライゼーション
- 脊柱中心化
STEP7:スウェイバック修正
- 胸椎ブロック
■ 初回結果
- 腰痛 → 半分以下
- ケンプテスト → 大幅改善
- 膝痛 → 変化は次回評価へ
■ 2回目評価
- 左膝痛 → 消失
- ケンプテスト → 軽度残存
- 前屈違和感 → 少しあり
■ 2回目施術のポイント
基本は同様だが、
追加アプローチ
- 坐骨部筋膜の滑走誘導
👉 最後に残った違和感の原因
■ 最終結果
- ケンプテスト → 完全消失
- 前屈違和感 → 消失
- 膝痛 → 再発なし
■ この症例の本質
この症例はシンプルに言うと
「座り方で壊れた身体」
です。
■ なぜ痛みが出たのか(重要)
この患者は
- 左脚を胡坐にする癖
- 長時間座位
- 左偏重
により
↓結果
- 骨盤後傾
- 腰椎後湾固定
- 腸腰筋の滑走不全
- TFL過緊張
- ハムストリング代償
👉 これが
腰痛+膝痛を同時に発生させた
■ なぜ2回で改善したのか
理由は明確で
原因が「構造」だったから
です。
❌ よくある失敗
- 腰を揉む
- ストレッチだけ
- 電気だけ
👉 これでは再発する
✔ 本症例で行ったこと
- 接地面修正(足部)
- 股関節前面解放
- 座位構造の再構築
- 上半身との連動修正
👉 全体最適
■ 再発リスクと指導
以下があると再発します
- 長時間座位
- 左荷重
- 腰椎後湾姿勢
- 体幹の捻り
■ この症例の分類(LP用)
👉 座面圧迫型腰痛(典型例)
特徴:
- 座ると悪化
- 前屈で痛い
- ケンプ陽性
- 腸腰筋操作で変化
- ハムストリングで軽減
■ このタイプの特徴(重要)
このタイプは
「腰が悪いわけではない」
原因は
- 座り方
- 骨盤角度
- 股関節前面の詰まり
■ 当院の考え方
当院では
「痛い場所は結果でしかない」
と考えています。
■ この症例のような方へ
- 何度も腰痛を繰り返す
- 座ると辛い
- ストレッチしても改善しない
- マッサージで一時的に良くなるだけ
👉 それは
構造が崩れています
■ 関連ページ
👉 「何度も繰り返す腰痛の原因9分類はこちら」
(※座面圧迫型として本症例をリンク)
■ まとめ
- 腰痛の原因は腰ではない
- 座り方で壊れるケースがある
- 構造を戻せば短期間で改善する




