第三回 【一口で腰痛症というけども part2 】
新年あけましておめでとうございます。新年初投稿になります、寝正月し過ぎて自分が腰痛気味の中川ですm(_ _”m)
中途半端でしたが腰痛症の記事があまりに長くなりそうだったため続き物にさせてもらいました。
ちゃんとした統計を取っているわけではないのですが、これまでの経験から整骨院によく来られる患者さんでは急性の腰部筋挫傷の方がやはり一番多いかなという印象です。
挫傷というのは「皮膚の表面は傷つかず、その下の組織が傷つくこと」ですので何らかの理由で筋肉の表面である筋膜や筋線維に傷がついてしまった状態のことを言います。
よく患者さんに言われるのが立ち上がる瞬間にピキッと傷めた、とか
顔を洗っていて体を起こした時に痛みが走った、とかですね。
これは元々の状態において弾力を失っていた筋に対して瞬間的に耐えきれないレベルの伸長ストレスが掛かってしまい
筋膜や筋線維に傷がついてしまったということになります。
このタイプの負傷の仕方であれば当然筋肉が収縮させられたり伸長させられても疼痛を生じます。
身体を倒すのも痛い、起こすのも痛いという状態ですね。
このような時は患部の炎症を抑えると共に筋膜連結された部位の緊張を取ることにより、患部に掛かる張力を緩和するのも
痛みのコントロールにおいて重要になります。
次に椎間関節捻挫や仙腸関節の捻挫ですがこちらも頻度の高い症状になります。
特に仙腸関節捻挫は立位時に体重を受け止めなくてはいけない関節な為、立ち上がれなくなるなど
機能性が著しく低下してしまう部位です。
仙腸関節という部位は解剖学的には動かない関節といわれることもありますが、可動性のない関節はそもそも捻挫のしようがないのでここでは動くものとして話を進めます。
この関節は関節間の隙間が狭く滑動する範囲は極めて小さいのですが、その分ロッキングの起こりやすい関節でもあります。
ロッキングが起きると立ち上がり時の仙骨の屈曲運動やノビをした際の伸展運動等ができず、仙腸関節に疼痛を生じます。
当院で行なうアクティベータでの矯正ではロッキングの解除も行えますし、ゆっくりとした関節包内運動により
仙骨および腸骨のアライメントを整えていくことが可能です。
また仙骨に付着する筋で梨状筋、大殿筋というものがあります、この二つは大腿骨に付着していることから
股関節の障害により仙腸関節にも影響を及ぼすことが示唆されます。
臨床経験的にもこの二つの関節は密接に関わり影響しあっているという印象を持っています。
要は腰痛だからといって腰だけ診ていてはダメということですね。
実際の施術でも痛みを訴えている部分だけに視野が狭まらないよう意識してあたっています。
では長くなってきたのでつづきはまた次回に